「父が所有している長屋を売却できるか知りたい」
このようなご相談を、娘さまからいただきました。
長屋の所有者であるお父さまはご存命ですが、現在は遠方にお住まいです。建物も小さく、立地などを含めて本当に売却できるのか分からないという状況でした。
そこで、すぐに売却価格を出すのではなく、まず土地と建物の登記記録を確認しました。
登記を調べると、以前、お父さまが会社を経営していた際の借入に関係する抵当権の登記が残っていることが分かりました。
お父さまに確認していただいたところ、借入をした記憶はあり、返済はすでに終わっているとのことでした。
しかし、借入の返済後に必要となる抵当権の抹消登記までは行われておらず、登記上は権利が残った状態になっていました。
法務局も、借入を完済して抵当権が実質的に消滅していても、抹消登記をしなければ登記上は残り続け、売買や新たな借入時に支障が生じる場合があると案内しています。
今回のように、借入から長い年月が経過している場合、金融機関の名称や支店が変わっていることがあります。
今回も、登記に記載された当時の金融機関名から現在の組織を確認し、該当する支店へ連絡しました。そのうえで、抵当権の抹消に関して確認するための現在の問い合わせ先を調べています。
ただし、当時の借入や法人に関する情報であることから、最終的な確認は、所有者であるお父さま本人から行っていただく必要がありました。
現在は、問い合わせ先と確認方法を娘さまへお伝えし、お父さまから手続きを進めていただいている段階です。
住宅ローンや事業資金の借入は、返済が終わっただけで登記上の抵当権まで自動的に消えるわけではありません。
金融機関から必要書類を受け取り、法務局で抵当権の抹消登記を行う必要があります。法務局も、必要書類を受け取った後は、紛失しないよう、できるだけ速やかに抹消登記を申請することを推奨しています。
時間が経過すると、金融機関の名称変更や支店の統廃合、必要書類の再取得などにより、確認に時間がかかることもあります。
不動産の売却や相続を考え始めてから慌てないためにも、借入を完済した際は、抵当権の抹消登記まで完了しているか確認しておくことが大切です。
親名義の長屋や空き家について、
という場合は、売却を急いで決める前に、登記や権利関係を確認することが大切です。
分かる範囲の情報から、売却に向けて何を確認すべきか整理します。西成区周辺の長屋や空き家についてお困りの場合は、REKへご相談ください。
※抵当権抹消登記などの具体的な登記手続きは、必要に応じて司法書士などの専門家と連携して進めます。